福岡県久留米市にある”まさあき耳鼻咽喉科と美容のクリニックです”
顔面を打撲した時に何を考えるか、また当院外来でも治療可能な鼻骨骨折について説明します。
顔面を打撲したとき
鼻や顔面の打撲時には、
まずは打撲傷なのか骨折なのかを鑑別する必要があります。
触診や視診にて確認していきますが、受傷直後は腫れも強いことも多く鑑別は容易ではありません。CTを撮影することにより確実に判断することができ、さらにレントゲン撮影と比べてどちらの方向に骨折しているかなど骨折の状態について詳細に確認することができます。この詳しい骨折の状態の確認は整復するに当たって、どちらの方向に力をかけるかなどを決めるうえで重要です。
当院ではCTによる精密検査が可能です。
顔面打撲で起こる主な骨折部位と自覚症状
1 鼻骨骨折:鼻筋の曲がり。鼻中隔の骨折を伴うこともあります。
2 頬骨骨折:頬の凹み、開口障害
3 上顎骨骨折:頬の凹み、顔面のしびれ、咬合障害
4 眼窩底骨折:物が二重に見える
このうち鼻骨骨折は当院外来にて整復することができます。
その他の骨折に関しては入院治療のできる病院へ紹介させていただいております。
鼻骨骨折の治療
鼻筋の曲がりがある場合には治療の適応になります。
日数がたつにつれて骨折の整復ができにくくなってきます。2週間以内には整復が必要です。
整復
通常局所麻酔により整復が可能です。
ワルシャム鉗子により整復します。
鼻内をガーゼで麻酔、鼻の外側も注射で麻酔します。
その後ワルシャム鉗子を用いて骨折を整復します。
必要に応じてエコーなどで整復されているかどうかを確認します。
鼻内はガーゼにて内固定、外側はギブスで外固定します。
一週間程度固定をします。
注意点・術後管理
術後出血予防のためは強い運動や飲酒、入浴を控える。
再受傷予防のため、1か月程度は鼻への外力を避ける。
鼻を強くかまない。